トヨタ自動車のトラック部門である日野自動車。短期でもしっかり稼ぐことができる給与体系で人気の期間工です。
「せっかく日野自動車で働くなら正社員を目指したい!」と考える人もいるでしょう。
正社員登用は、メーカーによって積極的に行っていたり、逆にほとんど採用していなかったりと様々です。日野自動車ではどうでしょうか?
このページでは、日野自動車の正社員登用について解説していきます。
目次
日野自動車の正社員登用について
日野自動車の正社員登用の実態について、みていきましょう。
正社員登用の実績
まず大前提として、日野自動車は正社員登用制度を用いています。それも、過去に1000人を超える人数を正社員登用しています。
出典:期間工.jp
どのくらいの期間で1000人かは分かりませんが、仮に過去10〜20年の統計だとしても、年間50〜100人ペースで正社員登用している計算になります。他のメーカーでは、年間採用数が数人のところもあります。そのように考えると、日野はかなり積極的に正社員登用していると考えて良いでしょう。
正社員登用試験について
日野自動車では、正社員登用試験を経て正社員になります。
出典:日野期間工募集要項
その正社員登用試験は、年に1〜2回程度行われます。毎年必ず行うことが約束されているワケではありませんが、正社員登用試験を実施する際には工場で告知されます。
しかし、1年で2回行われても、2回とも受けられる訳ではありません。詳しくは下記で説明しています。
正社員登用試験を受けるための条件
正社員登用試験を受けるための条件をまとめました。以下のものを満たしていないと、正社員登用試験を受けることもできないため、注意が必要です。
- 期間工として6ヶ月以上の勤務・在籍
- 正社員登用試験を過去1年間受けていないこと
- 期間工であること(派遣社員はNG)
- 学歴不問
6ヶ月以上働く必要がある
日野自動車の正社員登用試験を受けるためには、6ヶ月以上働いていないといけません。日野自動車は、短期でも人気の期間工であるため、3ヶ月や半年のみ働く人も多いです。しかし、「3ヶ月だけ働いて、試験受けられたら受けよう」という考えは通用しないため、注意が必要です。
とはいえ、他のメーカーでは「1年以上の勤務・在籍必須」という条件も多いです。半年で試験が受けることができるのは良心的だと捉えておきましょう。
正社員登用試験を過去1年間受けていないこと
これが日野自動車のやっかいな点です。
正社員登用試験を受けるためには、過去1年間試験を受けていないことが条件となります。言い換えれば、「一度不採用となり、もう一度チャレンジするには1年以上空ける必要がある」ということです。そのため、たとえ1年間に2回試験が実施されても、そのうち1回しか受験することができないといことになります。
さらに、日野自動車の期間工の契約期間は最長で2年です。正社員登用試験を受けるチャンスは最大で2回しかないということを頭に入れておかなければなりません。チャンスが少ない分だけ、1回1回の試験を全力でのぞむ必要があります。
学歴は問われないが、派遣社員は不可
日野の正社員登用試験は、派遣社員では受けることができません。これは、雇用形態の違いにあります。いまいちど整理しておきます。
期間工とは、日野直接雇用の契約社員です。契約社員とはいえ、日野自動車の社員であるため、正社員に登用することができます。
それと比べて派遣社員は、派遣会社の社員です。日野自動車にとっては他社の人間となるため、正社員登用ができません。
正社員を目指すなら、直接雇用である期間工として働く必要があります。
大切なのは普段の勤怠・コミュニケーション
日野自動車で、正社員を目指すなら普段の勤怠や周りとのコミュニケーションが大切です。
どのメーカーにも共通することですが、正社員登用試験本番よりも、期間工としての普段の働きぶりが評価を大きく分けます。試験当日だけ良い結果を残しても、正社員になれないことはよくあります。
遅刻・欠勤なく仕事に対して積極的に
- 正当な理由なく遅刻・欠勤をしない
- 仕事のミスをしない
- ミーティング等には積極的に参加・発言する
正社員を目指すなら、当然遅刻や欠勤はNGです。真面目な勤務態度が、そのまま信頼へと繋がります。仕事もできるだけミスをしないようにして、ケガしないようにすることが大切です。
ミーティング等あれば、積極的に参加しましょう。仕事に対する前向きな姿勢は、プラスな印象を与えます。普段から心がけるようにしましょう。
上司・社員とのコミュニケーションを大切に
出典:集英社「スラムダンク」
上司や社員とのコミュニケーションは非常に大切です。正社員登用試験の際には、上司の推薦が必要となるため、普段からコミュニケーションを取っていた方が有利に働きます。
挨拶は基本として、飲み会などもコミュニケーションを取るには良い機会です。プライベートの時間を割きたくないと考える人も多いですが、狭き門の正社員を目指すなら飲み会で距離を縮める程度は頑張りましょう。
仲良くなって、普段から「正社員になりたい」との旨を伝えておくとよいですね。
日野自動車は30代・40代でも正社員を目指せる?!
日野自動車では、30代・40代でも正社員を目指すことができます。
一般的なメーカーでは、正社員登用の年齢のボーダーは35歳と言われています。30代になると厳しくなり、35歳以上はほとんど採用していないところが多いです。メーカーによっては28歳以下という厳しい条件のところもあります。
しかし、日野自動車では、30代や40代での正社員登用実績があります。流石に40代では採用数は少なくなりますが、不可能ではありません。
年齢を理由に正社員を諦めていた方は、日野自動車で正社員登用に挑戦してみるのも一つの手かもしれません。
会社がどのような人材を正社員にしたいか
とはいえ、もちろん若い人材の方が有利なことに変わりはありません。正社員にどうしてもなりたいなら、「会社がどのような人材を正社員にしたいか」と考えることが大切です。
上記のように、遅刻・欠勤なく仕事のミスも少ない、ミーティングには積極的に参加して発言するような人は、会社の立場に立てばぜひとも正社員になってもらいたいと思います。
他にも、挨拶やコミュニケーションがしっかりできている、残業や休日出勤もできるだけ断らずに働くなど、日頃から意識して働くと良いでしょう。
日野自動車の正社員の給料・待遇
日野自動車で正社員になった場合、給料や待遇はどうなるのでしょうか。
正社員になると給料・年収が下がる?!
正社員になると、給料や年収は下がるものと考えておいてください。誤解のないようにいうと、「正社員になって”数年は”期間工の給与水準を下回る」ということです。
正社員になると、高額な満了報奨金や満了慰労金はなくなります。さらに、保険や税金などの控除額が増えるため、手取り額は少なくなります。基本給は、168,000円程度です。期間工では無料だった寮も、正社員になれば7,500~18,000円程度天引きされることになります。
「正社員になったら給料あがるんでしょ?」
と考えている人は注意が必要です。正社員になると給料は期間工時に比べて必ず下がると考えて良いでしょう。
そもそも期間工の給与水準が高いのです。期間工は、必要な時に補充する期間限定の働き手です。「期間限定」という条件がつくために、満了金などの高待遇で人材を集めています。
正社員を希望するなら、数年は期間工以下の給料を覚悟しておく必要があります。
正社員のメリット
給与面でデメリットばかりのように思えますが、そうではありません。もちろん正社員のメリットはたくさんあります。
- 給料が安定する
- 定年まで収入が保証される
- 年2回のボーナスが支給される
- 昇給制度がある
- 退職金が支給される
正社員の醍醐味は、やはり賞与(ボーナス)・昇給・退職金です。これらのおかげで、数年で期間工以上の給与体系になるので安心してください。
給与面以外でももちろんメリットがあります。
- 社会的信頼ができる
- ローンを組めるようになる
- クレジットカードを作れる
- 世間体が保たれる
日野自動車は、トヨタグループであるため、社会的な信頼も厚いです。正社員になればローン審査もラクラク通ることでしょう。
まとめ
日野自動車は、正社員登用に関しては一長一短あります。
過去に1000人の採用実績があるため、正社員登用に関して積極的な会社であると言えます。さらに、30代や40代も正社員採用しているため、年齢が高い人でも正社員を目指すことができます。
しかし期間工在籍中に、正社員登用試験を受けるチャンスが2回しかないため、狭き門となってしまう点もあります。
年齢が高くて正社員を目指すなら、日野自動車はうってつけです。日野自動車に限らず、どうしても正社員になりたいなら、正社員になりやすいメーカーから期間工を探すと良いでしょう。